コラム

オリジナルデザインの箱と既製品の箱の違いとは?

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「既成の抜型がありませんか?」「既成の抜型を使用してオリジナルの箱を作れませんか?」というご質問をよくいただきます。

「いろんな箱を作っているから、似たようなサイズでちょうどいいものがあるのではないか?」と想像される方も多いと思いますが、意外と兼用できる抜型というのは多くありません。

サイズが数ミリ変わっただけで、スキマやガタツキがでるため、「デザイン性」や「商品の保護」という箱の本来の役割が果たせなくなってしまうからです。

今回の投稿では、オリジナルのデザインや抜型設計で箱を作る場合と、既製品の箱を使う場合とのメリット、デメリットを比較したいと思います。

オリジナルデザインの箱の場合

オリジナルデザインの箱のメリット

オリジナルデザインで箱を作るメリットは、以下のようなものがあります。

◎自社ブランドをPRできる

他社と違うデザイン、形状、商品コンセプトなどで差別化が可能です。「他にはない商品」をPRすることで、販売促進や利益率向上に貢献します。

◎商品に合わせたサイズの箱ができる

「商品サイズに合わせた箱を作る」というのは当たり前と思われるかもしれませんが、箱を作るうえでは大変重要です。

余計なスキマができてしまうと商品が破損する原因になり、箱もつぶれやすく、外観を損ねます。そうした不具合を防ぐため、商品を採寸してから箱を設計し、適切な余白を作ることが大切です。

◎いろんな材質を選択できる

箱の素材は、一般的なコート白ボール紙から、高級白板紙、パール紙、クラフト紙、アルミ蒸着紙など様々な種類があります。

環境配慮の観点から、FSC認証紙を使用することも増えてきました。欧州へ輸出する場合などは安全データシートを要求されることもあり、適切な素材を選ぶことは大変重要になっています。

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化粧箱の素材13種類をご紹介!選び方のポイントと相場単価は?

オリジナルデザインの箱のデメリット

オリジナルデザインで箱を作るデメリットは、以下のようなものがあります。

◎初期費用がかかる

オリジナルデザインの箱を作るには、商品ロゴ、写真などのグラフィックデザインにかかる費用と、箱の抜型作成費用がかかります。

グラフィックデザインは視覚的に情報やメッセージを伝えるもので、コンセプト設計やロゴ制作、撮影などで10万円以上かかることも珍しくありません。

箱の設計は、オリジナル形状や商品を保護するための複雑な台紙を設計する場合があります。設計が複雑になればなるほど、抜型代も高くなります。

そのほかに、色校正や製版代など印刷の色調整にも費用がかかるため、オリジナルデザインをゼロから立ち上げる場合は、初期費用として最低でも1030万円程度は予算が必要になります。

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化粧箱のパッケージデザインに大切なポイントを解説!

◎時間がかかる

オリジナルの箱のデザインには、1カ月以上かかることが多く、余裕をもって進めることが大切です。

コンセプト、商品ロゴ、デザインのテイストなど方向性がある程度決まっていれば、スムーズに進むこともありますが、複数のデザイン案の中から選ぶとなると、かなりの時間を要します。決裁権者の方の一存で決められれば早いのですが、多数決などで決める場合などは、なかなかまとまりません。

◎著作権には注意。安易な物まねは損害賠償請求を受けることも

オリジナルでデザインをする場合、他社のパッケージデザインを参考にすることも多いと思います。ロゴ、写真、イラストなどを無断で使用することは、著作権を侵害する恐れがあります。

以下のリンクに著作権に関する情報を掲載しておりますので、ご確認ください。

パッケージ印刷物における著作権と注意すべき法律を徹底解説!

既製品の箱の場合

既製品の箱のメリット

既製品の箱のメリットは、以下のようなものがあります。

◎小ロットで注文できる

既製品の箱は、5枚や10枚といった小ロットから注文することが可能です。箱のサイズや材質によって、注文ロットは異なりますが、おおむね1万円以下で注文することが可能です。

◎短納期で注文できる

既製品の箱は大量に製造して在庫してある場合が多く、すぐに出荷することが可能です。おおむね注文翌日には出荷可能ですので、1週間もあれば入手することができます。

◎デザインやサイズは、実績のある箱を選べる

既製品の箱は、フルーツ用、日本酒用、お菓子用など用途から選べます。用途に応じたデザインや材質で製造されていますので、サンプルを確認する必要もなく、安心して使用することができます。

既製品の箱のデメリット

既製品の箱のデメリットは、以下のようなものがあります。

◎他社との差別化が難しい

既製品の箱は、他社も使用しているため、「どこかで見たことがあるような」箱になってしまいます。そのため、シールや包装紙などでオリジナリティを出す方法もおすすめです。発送用の箱など、オリジナリティが必要とされない場合、既製品の箱はよいでしょう。

ロットが多いと割高になってしまう

既製品の箱は、小ロットでお手軽に購入できますが、1枚当たりの単価は割高に設定されています。年間使用量が1,000枚を超え、継続的に使用する場合、オリジナルの箱を検討しましょう。

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まとめ

オリジナルデザインの箱と既製品の箱の違いをまとめると以下のとおりです。

 

オリジナルデザインの箱

既製品の箱

デザイン

自由

既製品の中から選択

設計や形状

自由

既製品の中から選択

サイズ

商品に合わせたサイズにできる

既製品のサイズに限られる

材質

板紙やダンボールなど様々な材質を選択できる

既製品の材質に限られる

初期費用

高額になりやすい

不要

納期

初回制作時は、1カ月以上。
デザインや設計の打ち合わせが必要。
2回目以降の製造は、約2週間程度。

1週間程度で納品可能

 

◎関連項目

オーダーメイドの化粧箱を小ロットで作ることについて

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