「紙箱」とは?「紙器」「カートン」「段ボール箱」の違いを徹底解説
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「紙箱」と一言で言っても、「紙器」「カートン」「段ボール箱」など、さまざまな呼び方や種類があることをご存じでしょうか?
この記事では、これらの言葉の定義の違いから、紙箱の役割、そして素材の種類まで、パッケージ専門家が分かりやすく解説します。
目次
紙箱、紙器、カートン、段ボール、それぞれの意味
紙箱とは?
紙箱とは、材質が紙で作られた箱のことです。商品写真などがデザインされた化粧箱や、商品を輸送するための段ボール箱などがあります。紙箱は一般的な呼称で使われており、JIS規格では、紙器、カートン、段ボール箱などに分類されています。
紙器とは?
「紙器」は、紙、板紙で作った容器の総称です。ただし、外装用段ボール箱を除くとされています。(JIS Z 0108:2012)
カートンとは?
「カートン」は、板紙でできた箱のことです。紙器又は段ボール箱を意味する場合もあるとされています。(JIS Z 0108:2012)
段ボール箱とは?
「段ボール箱」は、段ボールで作った箱のことです。用途によって外装用段ボール箱、内装用段ボール箱および個装用段ボール箱に分けられます。(JIS Z 0108:2012)
紙箱の機能
紙箱の主な機能は、以下の通りです。
内容物の保護
紙箱は、輸送時の衝撃から商品を守り、光劣化などを防ぎます。
取扱いの便利さ
紙箱には、「見分けやすい」「運びやすい」「使いやすい」「開けやすい」「置きやすい」「積みやすい」といった機能があります。
情報の提供
紙箱にはそのデザインによる販売促進効果があるほか、「品名」「用途」「識別」「内容物」「特徴」「期限」「量」「メーカー」「成分」「取扱いの注意」など法律に基づいた情報も提供します。
※参考リンク
◎容器包装の機能と役割(プラスチック容器包装リサイクル推進協議会 資料)
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紙箱の素材
紙箱の素材は、主に板紙と段ボールに分けられます。
板紙の種類
板紙は、JIS規格によると、木材パルプ、古紙などを原料として製造した厚い紙の総称とされています。板紙抄紙機で作り、紙質は硬く、腰が強い特徴があり、段ボール原紙、白板紙などがあり、主に包装材料として使用されます。(JIS P 0001:1998)
代表的なものは「コート白ボール」「片面コートカードB」「片面コートカードA」「片面コートアイボリー」「高級白板紙」など。他にも、「機能紙」と呼ばれる耐水性や耐油性、撥水性などの機能をもった板紙や、クラフト系の「エースボール」など環境に配慮した板紙もございます。
※参考リンク
◎箱の材質
段ボールの種類
段ボールは波型に成形した中しん原紙の片面又は両面にライナをはったものです。片面段ボール、両面段ボール、複両面段ボール、および複複両面段ボールの種類があります。(JIS Z 0108:2012)
代表的な厚さは、「Aフルート(約5ミリ)」「Bフルート(約3ミリ)」「Cフルート(約4ミリ)」「Eフルート(約1.5ミリ)」「Fフルート(約1ミリ)」「Gフルート(約0.9ミリ)」「Wフルート(約8ミリ)」などです。
まとめ|紙箱のプロフェッショナルとして
「紙箱」「紙器」「カートン」という言葉の使い分けは複雑ですが、それぞれが商品の保護や価値向上に欠かせない役割を担っています。
当社では、お客様の商品に最適な素材や形状をご提案し、企画から製造までをトータルでサポートいたします。どんな紙箱を作るべきかお困りの際は、お気軽にご相談ください。
よくあるご質問(FAQ)
Q. どの素材を選べばいいか分かりません。
A. お客様の商品(重さ、形状、用途)やブランドイメージに合わせて、最適な素材と形状をご提案します。
Q. 環境に配慮した紙箱は作れますか
A. はい、可能です。リサイクル素材の板紙や、FSC認証紙など、環境に配慮した素材を多数取り扱っております。
Q. 小ロットでの注文はできますか?
A. はい、承っております。まずはお客様のご希望の数量をお聞かせください。
(2025年8月 加筆、修正)
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