コラム

合紙(ごうし)とは? 片面ダンボール合紙と板紙合紙。化粧箱の強度アップに欠かせない加工。

コラム

1,合紙(ごうし)とは、紙と紙を貼り合わせ、箱の強度をアップする加工のことです

2、合紙できる材質。表紙(おもてがみ)と裏紙(うらがみ)

3、合紙の表面処理加工や箔押し

4、合紙の印刷(両面印刷も可能)

5,合紙の目なり(縦目、横目)について

6,合紙の工賃について

 

1,合紙(ごうし)とは、紙と紙を貼り合わせ、箱の強度をアップする加工のことです

 合紙は「ごうし」または「あいし」と読みます。「合紙(ごうし)」は、2枚以上の紙を貼り合わせて、紙の強度を上げる加工です。紙の強度が上がることで、箱の強度も上がります。「合紙(ごうし)をする」という言い方をします。

「合紙(あいし)」は、数が一目で分かるように印刷物の間に紙を挟む加工のことです。「合紙(あいし)を入れる」という言い方をします。「間紙(あいし)」とも書きます。ブロッキング防止のため、印刷紙1枚ごとに入れる用紙という意味もありますが、実際の作業においてこのような使い方はしていません。インキの性能も良くなっているため、乾きの悪い用紙の時でも板取りの枚数を少なくすることで1枚ごとの間紙は不要になっています。

↓ 左の写真が、片面ダンボール合紙。右の写真の白い紙が合紙/間紙(あいし)です。

 

 合紙は、合紙機という機械で加工されます。サイズも大きく、横幅3メートル程度、長さ13メートル程度あります。

 機構は、主に、給紙部、貼合部、圧着部の3セクションから構成されています。

 

↓ 左から、表紙給紙部(フィーダー)、片面ダンボール給紙部(フィーダー)、貼合部、圧着部となっています。

 

2、合紙できる材質。表紙(おもてがみ)と裏紙(うらがみ)

 ここでは、加工が可能な合紙の種類についてご説明いたします。当社では、「コート白ボール+片面ダンボール」「ファンシーペーパー+片面ダンボール」「ファンシーペーパー+コート白ボール」「コート白ボール+コート白ボール」の4種類を合紙加工しております。

 一般的な呼び方ではないかもしれませんが、合紙の表側の紙を表紙(おもてがみ)。裏側の紙を裏紙(裏紙)と呼んでいます。

 表紙として可能な用紙は、主にコートボール270g以上の板紙です。片面ダンボール合紙の場合、当社ではコート白ボール270gか310gにEFを貼り合わせることが多いです。サイズの大きい箱や強度が必要な箱は310gを使用します。

 お酒の箱については、高級感を出すため表紙にファンシーペーパーを使うこともあります。ファンシーペーパーと言えば、レザック、タント、マーメイドなどが有名ですね。あまり馴染みがないかもしれませんが、ハイチェックの利用実績もございます。同等の材質であれば合紙可能です。表紙は薄すぎるとシワが入るため、大体130kg程度の厚さの用紙を使用します。

↓ レザックと片面ダンボールを合紙した箱です。箔押しも可能です。

 

 裏紙として可能な用紙は、主に片面ダンボールとコート白ボールです。

 片面ダンボールは、BF(約3ミリ厚)、EF(約1.5ミリ厚)、FF(約1ミリ厚)に対応しております。当社では、EF合紙の割合が最も多く、日本酒の箱でよく利用されます。四合瓶や一升瓶が入る箱は、大体EF合紙です。

 FF合紙は、小さい箱で強度やクッション性が必要な場合に利用されます。当社の事例ですと、30×30×60(h)のサイズで実績がございます。この時の内容物はガラス瓶で、強度とクッション性が必要のためFF合紙をおすすめしました。

 BF合紙の事例は少ないですが、タラバガニの肩を入れる箱を作ったことがありました。箱のサイズが大きく、EF合紙では強度が出せない場合にBFを選択します。BFは厚さが3ミリとかさばるため、保管場所も必要になります。運賃も割高になるため、設計等を工夫することで、できるだけEF合紙をおすすめするようにしています。

 余談ですが、合紙は表紙にダンボールの段目の跡が発生します。ダンボールの中芯に塗布されたボンドが表紙に浸透し、段目がみえるのですが、これを嫌うお客様もいらっしゃいます。そうした場合、コートボールの斤量を上げて、両面ダンボールを合紙すれば、多少改善します。ただ残念ながら完全に段目を消すことはできません。材質を変えてテストしたこともあるのですが、段目にボンドが溜まるせいか、期待したほどの効果は得られませんでした。段目については、後ほど改めてご説明いたします。

 箱のサイズによって変わりますが、裏紙として使用するコート白ボールは270g以上のものを使います。ファンシーペーパーの風合いを生かした箱を作りたいけど強度が足りない場合にコート白ボールを合紙するということが多いです。

 「コート白ボール+コート白ボール」の合紙は、什器など強度が必要で、細かい設計が必要な場合などに使われます。

 

3、合紙の表面処理加工や箔押し

 合紙は、印刷加工をしたコート白ボールを貼り合わせる加工のため、プレスコートやPP貼り、箔押しなどといった特殊加工も可能です。先ほどの白い箱の写真は、レザックに印刷した後、箔押ししてから片面ダンボールを合紙したものです。

 

4、合紙の印刷(両面印刷も可能)

 前項で述べたように、合紙は印刷したコート白ボールを貼り合わせる加工のため、4色カラー印刷や特色印刷も可能です。

 合紙の印刷は、通常、表紙を印刷した後に、片面ダンボールなどを貼り合わせます。しかし、板紙合紙で箱の裏面に印刷をする場合もあります。そのような時は、先に合紙を済ませてから裏面を印刷し、その後表面を印刷します。このような両面印刷は、裏紙がコート白ボールの場合だけ可能です(技術的には、片面ダンボール合紙でも裏面印刷可能ですが、かなりのロット数が必要になります)。

↓ 左が、裏面印刷をした板紙合紙の箱。右が、印刷後の写真。表紙は「五感紙」を使用。

 

5,合紙の目なり(縦目、横目)について

 ここでは、EFダンボール合紙の目なりについてご紹介します。ダンボール合紙は、材質の項目でもご紹介したとおり、段目があることが特徴です。箱にした時、この段目の方向が品質に大きな影響を及ぼします。

 通常は、箱の高さ方向(のりしろ)に対し平行に段目をそろえます(縦目の箱)。こうすることで箱の強度が上がるのですが、段目をのりしろに対し平行にすることで、貼りズレという問題が発生します。この貼りズレは、抜型の罫線がダンボールの段目に負けてしまい発生するもので、現在のところ完全になくす方法は無く、同業他社も同様の問題を抱えています。当社の経験では、裏紙に固い材質を使うと貼りズレが発生しやすくなるようです。

 貼りズレを防止するためには、のりしろに対し、直角の段目にします(横目の箱)。こうすることで、ダンボールの段目がきれいに折れるため、貼りズレは無くなります。不良品を減らすため、横目の箱にしたいところなのですが、問題が一つあります。それは、フタがダンボールの段目にそって折れやすくなってしまうことです。フタの開け閉めをすると、折れてしまうことがあるため、横目にする場合は注意が必要です。

 縦目にするか横目にするかは、お客様の品質基準によります。縦目の箱が貼りズレするといっても全てズレるわけではなく、微妙にずれる程度ですので、箱として使えないわけではありません。目安として、紙厚分の貼りズレは許容範囲とさせていただいております。

↓ 左の写真が、「横目の箱」。右の写真が「縦目の箱」。光っている部分を見ると、段目が透けて見えています。

 

6,合紙の工賃について

 合紙の工賃は、裏紙の材質によって異なります。片面ダンボールは安く、コート白ボール合紙は高くなります。これは、ボンドの塗布面積の兼ね合いで決まるためで、片面ダンボールは塗布面積が少なくなる分、安くなるというものです。

 そのほか、表紙が薄かったり、加工しにくい用紙の場合は高くなってしまいます。合紙するとコストアップになり採算が合わない場合は、合紙をあきらめて箱の中にダンボールのパッキンを入れる方法もございます。化粧品の箱などは、スペシャリティーズやファンシーペーパーを使うことも多いのですが、合紙すると野暮ったくなってしまうこともあり、両面白のGFのダンボールをパッキンとして使用する例もございます。

 価格については、合紙以外のやり方で下げられる場合もありますので、ご相談いただければ幸いです。 

 

投稿者:駒形 和彦

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